このようなインナーシティの形成過程を歴史的に解
明した水内(1982,1984)は,とくに「窮乏化地区」の形成を住宅改良事業と
の関連からアプローチしている。とくに水内(1982)は,大阪市を事例として
インナーシティの歴史的発展過程を工業化と労働水準によりいかに形成された
か,また貧困層がいかに居住地を選択し,その居住地の選択にはどのような営
力が作用したのか,さらに形成された居住地がどのような性格を具有したのか
を解明した。

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また成田(1987)は,パージェス以来の古典的都市構造モデルにおける都心
部周辺地帯について整理して説明しているが,その中でバージェスのいう漸移
地帯(areaoftransition,地図ではzoneintransition)について,「CBDか
らのビジネスと工業の侵蝕によって生じた居住地荒廃のエリア」としている。

成田はイェーツ・ガーナー(YeatesandGarner;1971;p.244)を引用して,
パージェスは「拡大(extension),遷移(succession),求心(concentration),
離心(decentralization),組織化(organization),組織解体(disorganization)
といった運動を含む都市成長の過程が,個人や集団を住居や職業に
よってふるい分け,分類し,再配置させることによって同心円的構造を生み出
すとするが,そのような諸種の運動がなぜ漸移地帯に(中略)性格を付与する
のかを説明していない」と指摘する。

成田は上記の議論の展開の後で,大阪市を事例に都心部周辺地帯を確定する
方法として,メッシュ単位で修正ウィーパー法を用いて土地利用類型と建物利
用類型からみた住工および住商の混合類型を指標としたが,これらの土地や建
物の利用類型にとって,都心部周辺地帯の確定に住宅と商業や工業との混合的
利用が重要な指標として使用されている。また漸移地帯的変数に関する主成分
分析においても居住者の属性や住居の特性などを変数として使用されている。

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